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最近の米国のドラッグストアの商品構成について述べてみよう。


調剤薬は売上げで前年比わずか1.7%の成長しかなく、前年までの二桁成長とは大きく違った。
そのため構成比を前年より1.4%ポイント落としたが、69.6%のシェアを持ちドラッグストアにおける圧倒的な主管部門で完全に調剤薬主体の業態になっている。しかし保険会社からのプレッシャーで利益率が非常に悪くなっており、巨大なバイイングパワーを持つウォルグリーンでさえ23%程度しか粗利益率が取れない。そこで利益確保のためにジェネリック薬に力を入れているが、廉価のために売り上げをとりにくいというジレンマがある。今後楽しみなのはバイオ医薬品市場におけるジェネリック薬だ。グローバル市場におけるバイオ医薬品の市場は2002年の460億j市場から2020年までに3900億j市場へ成長し、調剤薬マーケットの28%程度のシェアになると予測されている。その中でバイオシミラー(バイオ後続品)の成長性が高く、バイオ医薬品のコストを10年間で2500億j程度節約すると予測されている。店内の新しいヘルスケアサービスとしてクリニックの導入などがあるが、ヘルスケアのワンストップ機能を高めている。最近ではそれに加えて、眼科医を配置した眼鏡販売/耳鼻科医を配置した補聴器販売/歯科医を配置した歯の矯正やオーラルケア/各種ヘルス検査診断/スペシャリティファーマシーの展開をしている。デンタルはシニア向け保険がきかないためシニアの人々は全額自己負担だ。ドラッグストアの歯科はまだテスト段階だが、オンラインで治療価格を公表する明朗会計及び廉価なので喜ばれ、シニア客の集客に役立っている。またサンケアやスキンケアに関して、スキンキャンサー(皮膚がん)の患者などに対し薬剤師とコスメティシャンの共同作業で患者にあたっており、より患者に沿ったケアを提供している。今後は緊急医療のアージェントケアやプライマリーケアの提供にも力を入れていく。米国のドラッグストアは顧客の健康作りがより簡単で便利になるよう、機能を進化させている。
調剤薬を含めたHBC部門合計は86.4%を占めており、米国のドラッグストアがHBC主体の小売業であることが分る。その中でOTC/ヘルスケア商品は構成比9.4%で、調剤薬に次いで第二位の部門である。フードは来店頻度を増加させる部門として重用されており、8.5%の部門構成比を持つ第3位の部門だ。競合店との差別化のために最近のドラッグストアは化粧品に力を入れているが、前年比売り上げが29.1%も増えている。パーソナルケアと化粧品/フレグランスを加えたビューティーケアは7.4%の構成比で第4位の部門になる。消耗雑貨は3.8%の構成比だ。一方ジェネラルマーチャンダイズは年々構成比を落としており、2018年の売り上げは前年比26.8%下落し、構成比ではわずか0.9%になってしまった。

【2018年度北米チェーンドラッグストア商品構成】
部門
売上金額($億)
前年比(%)
構成比(%)
前年構成比(%)
 調剤薬
2282
+1.7
69.6
71.0
 OTC&ヘルスケア
308
+4.8
9.4
9.3
 パーソナルケア
141
+8.5
4.3
4.1
 化粧品/フレグランス
102
+29.1
3.1
2.5
 HBC部門小計
2833
+3.2
86.4
86.9
 フード
279
+10.3
8.5
8.0
 消耗雑貨
125
16.8
3.8
3.4
 ジェネラルマーチャンダイズ
30
▲26.8
0.9
1.3
 事務用品/学校用品
13
0
0.4
0.4
 非HBC部門小計
447
▲14.1
13.6
13.1
 合計
3280
+3.8
100.0
100.0
(資料) CDR 2019年5月号


調剤薬を除いたフロントエンド商品カテゴリーの動向を見てみよう。売れ行きランキングを見ると、人々のセルフメディケーション意識の高さからビタミン(ミネラル・ハーブ・他サプリ含む)が1位だ。面白いのはたばこが2位だが、消費者のたばこ離れを証明するように激しく売り上げを落としている。3位は風邪薬、4位がスキンケアでアンチエイジング商品が売れている。アンチエイジング化粧品のドラッグストアの売り上げシェアは何と6割を占めている。トップ30のカテゴリーを見てみると、2位のたばこ、22位のバッテリー、そして29位の衣料洗剤を除いて全てがヘルス&ビューティーケアカテゴリーで占められている。

【2018年度トップ30フロントエンドカテゴリー】
(2019年3月24日までの1年間)
-
カテゴリー
売上高($百万)
前年比(%)
平均単価($)
1
 ビタミン
2597
2.1
12.15
2
 たばこ
2151
▲11.4
7.67
3
 風邪・アレルギー薬(錠剤)
2023
▲2.1
13.28
4
 スキンケア
1347
5.8
9.88
5
 内服鎮痛剤
1317
▲0.3
8.24
6
 胃腸薬
1149
0.4
11.07
7
 ファーストエイド
967
▲1.4
7.87
8
 アイ・コスメ
747
▲1.1
7.14
9
 フェイシャル・コスメ
740
▲4.1
9.56
10
 目薬・コンタクトケア用品
710
2.1
10.22
11
 ハブラシ
646
▲1.6
6.27
12
 鼻炎
637
3.2
12.42
13
 ファーストエイド薬
632
▲1.4
6.79
14
 ナプキン・タンポン
617
▲1.2
6.23
15
 ソープ
608
1.4
4.36
16
 セクシャル・ヘルス
582
2.9
19.44
17
 ハミガキ
571
1.6
5.14
18
 シャンプー
559
0.6
6.05
19
 ハンド・ボディーローション
529
▲1.4
7.30
20
 失禁関連用品
523
3.5
12.1
21
 風邪・アレルギー(リキッド)
520
▲1.2
11.09
22
 バッテリー
515
▲4.3
8.74
23
 デオドラント
512
0.7
5.01
24
 ヘアカラー
504
▲3.9
8.24
25
 ネイルコスメ
492
▲0.2
5.18
26
 介護用品
471
5.3
21.81
27
 ヘアコンディショナー
467
▲1.5
6.35
28
 禁煙促進用品
424
1.4
32.99
29
 衣料洗剤
411
7.1
4.48
30
 カミソリ
405
▲7.5
10.62
(資料) CDR 2019年5月号

米国の医療費は約3.5兆億ドルとGDPの20%弱を占める巨大な額だ。そのため医療費の抑制が国家の大きな課題だが、大きく貢献しているのがOTC及びヘルスケア商品で、年間1460億ドルの医療費の節約をしている。内訳は診療所の利用削減で940億ドル、そして不必要な調剤薬の抑制で520億ドルの節約だ。最近のドラッグストアは売り上げ・利益の拡大、医療費の節約そして消費者の便利性の向上という観点からOTCの拡販に力を入れている。その結果OTC&ヘルスケア商品は前述の通り、販売構成比では調剤薬に次ぐ約9.4%を持ち、ドラッグストアの核商品になっている。商品別にみると、ビタミンが1位、風邪薬が2位、内服鎮痛剤が3位、胃腸薬が4位、ファーストエイド・アクセサリーが5位と毎年常連のカテゴリーだ。医療費の高騰を少しでも抑えるためにセルフメディケーションのさらなる促進が求められているが、米国人は自分の健康作りを医師に頼るのでなく、出来るだけ自分で実現しようとする傾向がある。そのため毎年2億4千万の人々が軽医療に関してOTCを利用しているが、1番目(69%)の理由は、何といってもその 「コンビニエンス性(便利性)」 つまり 「手軽さ」 だ。2番目(62%)の理由として 「OTCは効果的」 が挙げられている。OTC販売強化のため、CVSは「Care Pass」という新しいプログラムをテストしている。加入したメンバーは買い物商品のフリーデリバリー、年中24時間薬剤師とのホットライン、CVSのPBであるOTC,サプリメント,パーソナルケア商品は20%ディスカウントで購入できる。

【2018年ドラッグストアのOTC&ヘルスケアカテゴリー売上げ】
(2019年3月24日までの1年間)
-
カテゴリー
売上高($百万)
前年比(%)
平均単価($)
1
 ビタミン
2597
2.1
12.15
2
 風邪・アレルギー・鼻炎薬(錠剤)
2151
▲11.4
7.67
3
 内服鎮痛剤
2023
▲2.1
13.28
4
 胃腸薬(錠剤)
1347
5.8
9.88
5
 ファーストエイド・アクセサリー
1317
▲0.3
8.24
6
 アイ・コンタクトレンズケア商品
1149
0.4
11.07
7
 ファーストエイド
967
▲1.4
7.87
8
 アイ・コスメ
747
▲1.1
7.14
9
 フェイシャル・コスメ
740
▲4.1
9.56
10
 目薬・コンタクトケア用品
710
2.1
10.22
11
 ハブラシ
646
▲1.6
6.27
12
 鼻炎
637
3.2
12.42
13
 ファーストエイド薬
632
▲1.4
6.79
14
 ナプキン・タンポン
617
▲1.2
6.23
15
 ソープ
608
1.4
4.36
16
 セクシャル・ヘルス
582
2.9
19.44
17
 ハミガキ
571
1.6
5.14
18
 シャンプー
559
0.6
6.05
19
 ハンド・ボディーローション
529
▲1.4
7.30
20
 失禁関連用品
523
3.5
12.1
25
 風邪・アレルギー(リキッド)
520
▲1.2
11.09
(資料) CDR 2019年5月号

     

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