アメリカのドラッグストアを検証し、日本のドラッグストアにあう多彩なプログラムを提案します
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表題に関して最終回のお話しをしよう。


a)グリーティングカード
コミュニケーションツールとして「ハッピバースデー」「お見舞い」「メリークリスマス」などのカードがドラッグストアの重要な商材と位置づけられている。米国ではこれらのカードは友人や家族とのコミュニケーション促進のための大切な商品として取り扱われており、粗利益率が50%近くある。売り場管理はすべてメーカーがしてくれるので店にとっては手間のかかからない利益商品だ。スマホなどのハイテクの普及が進むほど、ハイタッチのこの商材が売れている。売り場の前列から後列のゴンドラまで中央部の副通路1本両側のゴンドラに陳列されている。

b)ギフト用包装用紙
クリスマス、誕生日、母の日、父の日、バレンタイン、イースター、入学・卒業、結婚、出産等ギフトを贈る機会が多い米国だが、包装をきちんとしてくれるところが少なく、自分でする人が多い。それらを手軽に買える場としてドラッグストアに対するニーズがある。日本では人にプレゼントする場合、百貨店の包装紙で包むことが大切な時代があった。今は外国から購入してきたリ、ネットで購入した商品をプレゼントする人が増加して、ギフトラッピングの需要が芽生えている。

c)事務所・学校用品
街から文具屋がなくなった今、これらの商品の購買の場は便利な立地のスーパーマーケットかドラッグストアになっている。ドラッグストアの場合、スーパーマーケットやオフィス用品のカテゴリーキラーステイプルズなどの商品より高いグレードの商品が陳列され差別化されている。

d)ペット・園芸用品
高齢社会の促進によりペットを家族の一員として飼う人が多い米国で、ペット商品を便利に購入する場所としてドラッグストアが利用されている。そのため、ペットフード、雑貨、HBC(健康美容)商品等も品揃えされている。年齢が上がってペットのケアが厳しくなったシニアの人々は、簡便園芸に移っている。

e)トラベルサイズ・トライアル商品
米国では持ち運びに便利なトラベルサイズ商品がコーナー化され充実している。メーカーにとっても新規客獲得に役立つので力を入れている。女性が普段外出時にハンドバッグに入れる日用品から旅行者用の商品まで数多く品揃えされている。鎮痛剤等は家にもあるが外出時痛みが出たときトラベルサイズだと非常に便利なので購入される。

f)ギフトカード
百貨店、専門店、ドラッグストア等で使用できるギフトカードが販売されている。ギフトの品選びをするのが面倒な人々に喜ばれている。

g)テレビショッピング商品
テレビショッピング商品で人気のある商品を集めた「テレビショッピング商品コーナー」が設置され、一般小売店では扱っていない新アイディア商品を販売している。

h)エコ商品コーナー
時代のニーズに合わせて環境にやさしい家庭用品を陳列している。洗剤等エコスケールマークを付け、環境への配慮度を4段階(とても優しい、優しい、普通、優しさが足りない)で分け、消費者の購買判断基準を提供している。

i)ユニバーサルデザイン商品 
シニアや障害のある人達の日々の生活に役立つ商品が、一般の人向け商品と並んで販売されている。

j)スマートフォン
ウォルグリーンの一部の店舗ではスプリントと提携し、スマホや関連商品の販売やサービスの提供をしている。ネット利用者の急増からそれらのIT機器が近場で求められるようにしているのだ。

k)生花
地元の花屋などと提携し店の入口に陳列・販売することにより来店客に良い雰囲気を与えている。

l)玩具コーナー
米国では子供が来て面白くない店は衰退するという言葉がある。「ママ、ウォルグリーンに行こうよ!」といわれると、親は意外と子供の声に耳を傾ける。子供は親を店に引っぱってくる力を持っている。またシニアには孫が遊びに来た時の玩具需要があり、よく行くドラッグストアでそれらの商品を購入している。そのため3尺のゴンドラ4本程度の玩具コーナーが充実している。


フードはドラッグストアへの来店頻度を高める商品としてここ数年非常に大切にされてきており、セルフ売り場ではOTC薬に次ぐ大きな構成比を占める部門になっている。最近の傾向を見てみよう。

a)即食
すぐ食べられる出来たてのサンドイッチ、寿司、ラーメン、惣菜、カット野菜・果物、飲料水、焙煎したてのコーヒー、ドーナツ、量り売りのアイスクリーム等を提供しており、イートインカウンターも設けている。

b)ベターフォーユー食品(オーガニック/ナチュラル/フリーフロム食材)
米国のドラッグストアはヘルスケアイメージを強化しており、食アレルギーの患者の多い昨今、オーガニック/ナチュラル成分の商品の品揃えを拡大している。またフリーフロム(グルテン、遺伝子組み換え、乳糖、人工保存剤、人工甘味料、人工調味料、抗生物質などの素材を無使用)食品が主体になってきている。

c)ミールキット
手軽に美味しい食事を料理できるミールキット(料理に必要な食材をパッケージ化)の需要が急増している。ネットで販売を開始し、スーパーマーケットやホールセールクラブに普及。今ではドラッグストアでも取り扱う企業が出てきており、今後増加してゆくだろう。ウォルグリーンで販売しているミールキットは2人分15.99ドルだ。

d)アイスクリーム
スリフティドラッグにはアイスクリームカウンターがあり、従業員が顧客の求めるアイスクリームを求める量だけ紙カップやコーンカップに入れてくれる。手頃価格で美味しいのでこのアイスクリームを求めにスリフティドラッグへ行く人もいた。このドラッグストアは今はライトエイドに買収されたが、コーナーにはThrifty のサインがあり、今もこのサービスを実施している。

a)イートイン
1950年ごろまでドラッグストアにはソーダファウンテインコーナーがあり、冷蔵庫が家庭に普及していない時代人々は冷たい飲み物をドラッグストアに来て飲んでいた。コカ・コーラは薬剤師のペンバートンが開発した商品で、もともとドラッグストアと関連があった。アイスクリームシェークはウォルグリーンの従業員が開発して大人気になった。ギャング王で有名なアルカポネもミルクシェークに卵の黄身を入れて、毎日のように飲みに来ていたという。冬はスープそしてサンドイッチを提供し、人々がよく利用した。そのためソーダファウテンコーナーはドラッグストアの30%近い売り上げを上げていた。今イートインコーナーがあるのは決して珍しいことでなく、かつてのビジネスを取り入れたものだ。

b)写真コーナー
DPEサービス、マイ・アルバム作り、ポスター制作、パスポートや証明書の写真撮影などを行っている。

c)宅急便/ATM/コピーサービス/宝くじ/合鍵/公共料金の支払い/劇場・スポーツ観戦切符のサービスカウンターでの取り扱いや機器を設置し、顧客に便利さを提供している。ドラッグストアによっては郵便局機能も取り入れている。

d)レッドボックス
ビデオを借りにきて、返しに来るという2度顧客を来店させる役割をするビデオレンタルの機器を設置し、顧客の来店を促進させている。ちなみにレンタルフィーは一日1.50ドル程度だ。

e)教育・車・家のローン
ローンを実施しているドラッグストア企業もあるが、銀行の昼間の営業時間に行けない人に非常に便利がられている

f)プロパンガス
ラスベガスなど屋外バーベキューなどを好む地域では、法律が許せばプロパンガスのボンベを店の外に鍵付きで陳列し、それを顧客に販売している。

g) ネット販売
消費者の「いつでも」「どこでも」「なんでも」ニーズを満たすためにオムニチャネル化を実現している。品揃えのアイテム数は20万アイテム。顧客がネットで購入した品を1時間後に店舗で受け取れる「クリック&コレクト」機能や、ネットで購入した商品の返品、支払いもできる。日本のドラッグストアの場合はまだネット商品の返品や支払いは出来ないので、純粋な意味でのオムニチャネルでない。

3回にわたり日米ドラッグストアの売り場生産性の違いを商品構成の観点から述べてきたが、今後の日本のドラッグストア運営に生かしてほしい。


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