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ロックフェラー協会の調査によると、固定客が来なくなる要因の第一位は「なんとなく」であった。「なんとなく」来なくなるのは店の存在が顧客の脳から薄れていくことが原因だ。顧客は店の存在を忘れやすいので、常に記憶の中に入れておいて、必要性が生じたとき即座に思い出してもらえるようにしておかなければならない。トレーダージョーのショッピングバッグは3〜5ドルするが、しゃれたデザイン性から多くの人が持って歩くので「歩く広告塔」の役割をしている。また家庭においてそのショッピングバッグを置くところはキッチンが多い。キッチンは家庭の中で住人が一日のうち一番回数多く利用する場所だ。行くたびにそのバッグが目に入るので、消費者の脳に叩き込まれ、店の存在を忘れない。マス広告をしないトレーダージョーはロサンゼルスからスタートし、米国の多くの州に進出した。短期間で多くのファン客を獲得した一つの手法が、このショッピングバッグによる「歩く広告塔作戦」だ。この戦略を活用して成功している企業として、ホールフーズマーケット、パブリクスやスタバ(マグカップ活用)も挙げられる。


米国の企業が社会貢献販促に取り組むのは「良いイメージは人々の記憶に残りやすい」という人間の習性を利用し、記憶の中に留めてもらいたいからだ。

1.ローカルスーパー・ビバリーヒルズマーケットの学校への寄付キャンペーン
キャンペーン期間中は、購買客の提出する領収書の金額に応じて、ある%の金額を地域の学校に寄付する。地域の親は出来るだけそのスーパーで購入し領収書を提出することを呼び掛けている。

2.ポイントを活用するリーディスカウントリカーストア
ラスベガスにあるリーディスカウントリカーストアでは、顧客が提供してくれる店のポイントに応じて「顧客の提供ポイント」+「同額ポイントの合計」を地域ボランティア機関に提供している。ポイントを寄付に利用するのはユニークだ。

3.1950年代以来利益の5%を地域に寄付するターゲット
ターゲットでは1950年代以来利益の5%を地域の学校、研究者、芸術家等に寄付をしているが、小学生などからのお礼の手紙が店の入り口の掲示板に張られて地域の顧客に良い印象を与えている。そのため小さい時からターゲットに対して良いイメージを持つ人が多く、高校生や大学生の多くはウォルマートよりターゲットで買い物をしている。


忙しい人やシニアの増加は、店舗の提供する「利便性」が来店頻度を増加させるツールとなっている。

1.配達やクリック&コレクト機能を提供する小売業

ウォルマートはオムニチャネル化を強力に進めており、そのために「クリック&コレクト」(ネットで注文し、自分が指定した店舗に取りに行くスタイル)を「サイト・ツー・ストア」という名称で展開している。消費者にとっては、配達される商品を家で待つのでなく自分の自由な時間に取りに行けること、玄関先に商品を置かれて盗難にあう安全面の心配がないこと等のメリットがある。店サイドにとっても、取りに来る客の半分以上はついで買いをするというWin-Win状況になっている。そのプログラムをさらに促進するために、駐車場にピックアップ専用レーンやピックアップタワー(無人の商品ピックアップ機能)の設置、そしてピックアップディスカウント(商品によっては10%程度ディスカウント)等を提供している。

2.買い物代行との契約

忙しい人やシニアの増加で買い物代行の需要が拡大している。そのためホールフーズマーケット、コストコ等は「インスタカート (Instacart)」と呼ばれる買い物代行業と契約し、買い物の便利性を提供している。その仕組みは、顧客がインスタカートにログインし、契約している希望の小売業を選択。
画面上に示されたその企業が扱う商品の中から希望の商品を選択(35ドル以上)すると、インスタカートのパーソナルショッパーと呼ばれる人が自分の車を使って店に行き、買い物をして商品を1時間以内(配達料5.99ドル)または2時間以内(配達料3.99ドル)に届けてくれる。レストランの分野でもウーバー・イート(uber eat)のように色々なレストランと契約して配達してくれる専門の配達サービスがあり、その機能を提供しているレストランは繁盛している。


店に行かなくてもネットで購入出来るので来店客数が減少している現在、店舗にとって来店頻度の向上は死活問題だ。

1.利用・使用頻度の高い事柄を導入する小売業
a)イートイン/カフェの導入
スーパーマーケット、スーパーセンターやホールセールクラブはもちろんのこと、ドラッグストアそしてアパレルストア(アーバンアウトフィッターやユニクロの5番街店)でさえイートインやカフェを導入している。食品特にイートインやカフェのような即食素材はすぐ消費するので、来店頻度を促進する。家具のイケアは安価な朝食(99セント)を提供、コストコは1ドル50セントで大きなホットドッグ&コーラセットを提供して顧客の来店頻度を向上させている。そのほか銀行・郵便局機能・美容室・眼鏡屋機能、レッドボックス(ビデオレンタル機器)、クリーニング取次、宅急便取次、花屋、マッサージを店内に入れている。

2.複数回来店したくなる仕掛け
a)シカゴのジュエルスーパーではレシートを活用してビンゴ(レシートにナンバーが印字)をするプログラムを提供している。当選者は賞金をもらえるが、ビンゴ欲しさに来店回数が増える。

b)一日に2度来店する仕掛けをするドラッグストア・ライトエイド
マンハッタンのライトエイドでは、キャンペーン期間中一回目のショッピングのレシートを見せると、同日の2度目のショッピングに対して10%ディスカウントしてくれる。スターバックスも同日複数回の来店に対しディスカウントしてくれる。

c)
生ビール詰め替え販売/オリーブオイル&蜂蜜の小分け売り
マンハッタンのドラッグストアデュエンリードでは、生ビールの瓶を販売し新鮮な生ビールの詰替えをすることにより来店頻度向上に結び付けている。ホールフーズマーケットでは、オリーブオイルや蜂蜜の量り売りをすることで、少量購入を可能にして来店頻度向上に役立っている。

d)
コストコのガソリンスタンドや電気自動車の充電施設
コストコではガソリンスタンドを併設している。米国人は週に2度程度ガソリンを入れるが、価格の安いコストコで給油する人も多いので、その都度ついでに来店してくれる。又多くの小売業が電気自動車の充電施設を設置し、来店するきっかけを与えている。

e)
ダイエット塾やベビー育児教室を開き、定期的に来店してもらうドラッグストア
ドラッグストアが展開するダイエット塾やベビー育児教室は、通常複数回通うことによりコースが終了する仕組みになっている。皆勤賞や敢闘賞等のご褒美を提供して来店のきっかけにしている。


来店回数をベースに特典や褒美を提供する小売業も増えている

1.コーヒーの無料サービスをするトレーダージョー
トレーダージョーの顧客が多い要因の一つが、店の奥でコーヒーを無料サービスしてくれることだ。
我が家も外食のあと口直しのコーヒーのためにトレーダージョーに行くことがあるが、行けば何かを
購入している。

2.メンバー客に来店特別クーポンを提供するドラッグストアCVSヘルス
ドラッグストアCVSヘルスでは、来店した顧客が店内の機器で自分のメンバーカードをスキャンすると、その人の購買履歴に基づいて適切な商品のディスカウントクーポン券が出てくる。

3.メンバー客に来店ポイントを提供するターゲットのショップキック
ターゲットの店舗によっては、入口のセンサーに反応して来店ポイントが顧客のスマホに提供される。
また他のスーパーでは顧客の来店回数(10回、20回、30回)に応じてポイントを提供している。

4.メンバー客に購買回数をベースに抽選会するウエイトローズスーパーマーケット
イギリスのスーパーマーケットウエイトローズでは、ポイントプログラムをやめて他のプログラムを提供しているが、その中の一つが購買回数をベースにした抽選だ。当選すると1000ドル近くの商品券がもらえるので、来店頻度を増す人が多い。

5.次回来店時活用できるプログラム
例えばラルフス・スーパーマーケットのレシートに印刷されている次回買い物時に有効な割引券や、
ウォルグリーンとスキンケア商品ニュートロジーナによる「本日ニュートロジーナを購入すると、後日5ドル引きでニュートロジーナが購入できます」券をレジで渡されるレジスターリワードプログラムが有名だ。

6.プリセール
百貨店ではメンバー優待として、シーズンセール前にセール対象商品を持っては帰れないが予約が
出来る「プリセール」を展開する。セールが始まると商品を受け取るため再度店に来るので、来店が
増えるしその時についで買いが起きる。


1.サンプル配布デー
南カリフォルニアにあるローカルドラッグのホートンコンバースでは、各メーカーが提供してくれるサンプルを集めておいて火曜日の午前中にそれを顧客にあげるプログラムを実施しているが、シニア客が多いので喜ばれる。

2.クリスマスセール終了後の閑散期
クリスマスセール後は客数がガタっと落ちるが、新年の1週間に「購入品どれか1品20%引き」クーポン券のついたチラシを配布。単価アップがあり且つ特別陳列も不要なので実施しやすい。

3.特別な日
a)オフィス街のドラッグストアウォルグリーンでは、平日はごった返しており十分なカウンセリングが出来ない。そこで客数の落ちる週末に顧客のビューティーケアに関して「Saturday with Beauty」 というタイトルで十分なカウンセリングを実施して集客を図っている。

b)客数の少ない火曜日をシニアデーとして割引をするウォルグリーンやロスストア。

4.悪い気象条件の日は割引にしてお客を店舗に誘う
あるローカルドラッグでは、朝10時の時点でその日の降水確率が60%以上、又はその時点で雨や雪が実際に降っていると、ポイント2倍・割引・プレゼント等を提供。

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