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 ヘルスケア(医療)コストは2013年までの5年間は年伸長率が4%以下であったが、2014年の医療費は前年比5.6%増の3.1兆ドルで、GDP比17.8%になった。102015年は4.9%増の3.2兆円が予測さ、その後2023年まで年平均6%台の拡大があると予測される。
この医療費の高騰を少しでも抑えるために、セルフメディケーションのさらなる促進が求められている。そして米国人は自分の健康作りを医師に頼るのでなく、出来るだけ自分で実現しようとするセルフケアの傾向にあり、毎年2億4千万人の人々が多くの軽医療に関して、手軽でコストの安いOTCを利用し、OTCはアメリカ人にとってなくてはならないものになっている。OTC薬を使う理由の1番目は、何といってもその「コンビニエンス性(便利性)」つまり「手軽さ」で、69%がそのように答え、次に62%の人々が「OTCは効果的」であると答えている。そして体調が気になったとき最初にとる行動は、まずOTCに頼っている。
近年のOTC(VMS=ビタミン、ミネラルサプリメントを含む)市場規模は約400億ドルだが、毎年3~5%の成長をしている。OTCの成長を支えているのはスイッチOTCの活躍だ。スイッチOTCは、OTCの19%のシェアで過去5年間のOTC売上げ増の27%を占めるという重要な役割をしている。今後5年間はスイッチOTCが促進される。
米国においてOTCの活用は年間1120億ドルの医療費の削減になっている。米国人がOTCに1ドル使うということは、ヘルスケアコストが6〜7ドルの節減になる。このようにOTCは「便利性」、「セルフメディケーション」、「患者の低コスト負担」そして「ヘルスケアコスト抑制」の四つの観点から米国民の健康づくりに貢献している。
ドラッグストアの2014年のOTC売上げベスト5カテゴリーは下表のとおり、ビタミン、風邪/アレルギー/鼻炎薬(錠剤)、内服鎮痛剤、胃腸薬、そしてファーストエイド用品だ。30サブカテゴリーの内わずか5サブカテゴリーで前年比マイナスになっているだけで、25サブカテゴリーは成長した。その中で、風邪・アレルギー・鼻炎薬(リキッド)に属するNexium24HRが2014年にスイッチOTCされ市場化されたことが大きな成長要因になっている。

【2014年ドラッグストアのOTCカテゴリー売上げ】
-
カテゴリー
売上高($百万)
前年比(%)
平均単価($)
1
 ビタミン
2,367
3.07
10.45
2
 風邪・アレルギー・鼻炎薬(錠剤)
1,991
5.08
11.61
3
 内服鎮痛剤
1,304
-0.75
7.23
4
 胃腸薬(錠剤)
1,149
1.98
10.18
5
 ファーストエイド・アクセサリー
912
4.16
7.07
6
 アイ・コンタクトレンズケア商品
651
5.21
9.10
7
 歯ブラシ・デンタルアクセサリー
646
4.23
5.47
8
 ファーストエイド・トリートメント
632
5.73
6.35
9
 生理用品(ナプキン・タンポン)
618
-2.26
5.44
10
 風邪・アレルギー・鼻炎薬(リキッド)
568
24.27
9.97
11
 歯磨きペースト
553
2.92
4.66
12
 大人用紙おむつ
469
5.03
11.44
13
 避妊薬関連用品
438
5.06
19.80
14
 ウエイトコントロール関連用品
437
-0.38
9.82
15
 フットケア用品
408
10.20
9.32
16
 その他ヘルス治療薬
402
2.70
9.17
17
 家庭用ヘルスケアキット
400
-2.25
23.30
18
 禁煙促進用品
380
2.82
33.86
19
 胃腸薬(リキッド)
364
4.16
7.81
20
 鼻炎用品
334
3.70
8.29
21
 生理用品(ナプキン・タンポン)
315
0.84
9.35
22
 マウスウォッシュ
290
-0.33
5.02
23
 咳止めシロップ
272
12.51
8.70
24
 咳止めドロップ
243
5.85
2.65
25
 外用鎮痛剤
242
4.53
7.45

(資料) CDR

OTC購入においては薬剤師のアドバイスが非常に求められている。「Take It Seriously(OTCの服用は慎重に。出来るだけ薬剤師に相談)」運動の推進により、薬剤師への信頼は益々向上し、アドバイスを積極的に受けている。例えば過去1年間に50%の人々は薬剤師に相談し、70%以上の人々は薬剤師のアドバイスを重要視している。

【求められる薬剤師のアドバイスの内容】
 商品の推奨
44%
 副作用のアドバイス
42%
 薬の相互作用に対する警告
42%
 薬の成分の説明
33%


 米国のビューティーケア市場は470億ドルだが、ディスカウンターが24%、ドラッグが13%、無店舗販売が24%、百貨店が17%、そして専門店が17%とシェアを分けている。全体を見てみるとプレスティージ化粧品が好調で3%成長し112億ドルを計上した。一方、一般化粧品はゼロ成長で221億ドルであった。
最近のドラッグストアはビューティーケア商品の販売に関して、エクスペリエンス(良い買い物体験)を大切にし、LEDを什器に組み込んで高級感のある陳列を展開している。それは一般ビューティーケア商品の取り扱いのみならず、高級ラインも積極的に扱っているからだ。不振の百貨店客を奪うことが戦略になっている。顧客にとっても、ドラッグストアは身近にあるのでとても便利である。そのため、CVSなどではビューティーケア専用のロイヤルティプログラムを展開したり、ビューティーケア商品のギフト販売にも力を入れ、顧客が好きな商品を入れるバスケットを用意し、ラッピングした上でプレゼント出来るようにしている。ビューティ−ケア分野にもナチュラルやオーガニックの波は来ており、それらの商品を好む人が増えている。しかし購入者によると、45%の人はどのブランドがナチュラル&オーガニックか分からない、40%の人はより厳しい規制が必要だ、そして31%の人は訴求しているほどのナチュラル&オーガニック成分は入っていないと述べている。ドラッグストアのビューティーケア部門を見てみると30カテゴリー中、23カテゴリーで前年より成長したという比較的好調な売上げを上げた。


【2014年ドラッグストアのビューティーカテゴリー売上げ表】
-
カテゴリー
売上高($百万)
前年比(%)
平均単価($)
1
 スキンケア
1,226
0.75
9.56
2
 アイ関連化粧品
759
3.27
5.96
3
 フェイス関連化粧品
709
0.55
9.17
4
 ネイル関連化粧品
644
-3.02
4.34
5
 ソープ
591
2.51
3.82
6
 ヘアカラー
574
-2.41
7.69
7
 シャンプー
520
3.14
5.26
8
 カミソリの刃
518
-1.09
11.16
9
 ハンド&ボディーローション
512
2.15
6.50
10
 デオドラント
491
5.31
4.28
11
 ヘアコンディショナー
443
5.01
5.73
12
 リップ関連化粧品
364
3.92
5.15
13
 リップトリートメント
357
6.13
3.80
14
 日焼け用品
344
3.04
9.56
15
 ヘアスタイリングジェル・ムース
293
1.94
5.92
16
 コスメティクス・アクセサリー
251
9.93
5.06
17
 女性用フレグランス
250
-3.23
10.80
18
 シェイビングローション/男性用フレグランス
217
4.19
9.65
19
 モイストタオル
174
3.04
3.44
20
 ヘアスプレー
167
2.02
4.88
21
 ヘア用機器
140
-3.47
24.05
22
 グルーミング商品
125
1.99
8.47
23
 カミソリ
114
6.74
9.04
24
 綿球/綿
103
0.79
2.82
25
 シェイビングクリーム
94
-1.29
2.95
(資料)CDR


 ドラッグストアはフードを積極的に取り入れており、今ではCVS、ウォルグリーン、そしてライトエイドというドラッグストア業態のトップ3企業は米国食品小売業のトップ50に入り、ターゲット、ホールフーズマーケット、そして7-イレブンより大きな食品の売上げを上げている。ドラッグストアはヘルスケアに関連したビジネスであるため、ナチュラル、オーガニック、そしてグルテンフリーの食品を強化している。CVSは戦略として売り上げの1%強あったたばこ販売を止めたが、代わってヘルスフードの強化をしており、10億ドルの売上げ目標を掲げている。ヘルスフードを即食にも多く取り入れているが、これは顧客の健康作りに良いだけでなく、店にも良い。それは余り価格志向が強くないカテゴリーで、店に利益を運んでくるからだ。そのためヘルスフードを目的来店性カテゴリーと位置づけている。
ちなみに、米国でフードアレルギーが増加し一大問題になっている。1億人が何らかのフードアレルギー症状を持ち、1997年〜2011年の間に子供のフードアレルギーは50%増加。フードアレルギーのはっきりした治療法はなく、その食品を避けるしかない。そこで登場したのが「free-from 食品カテゴリー」だ。「フリー・フロム」とは「ない」「存在しない」という意味で、フリー・フロム食品とは原材料からアレルギーの原因となる物質や、消費者から健康に悪いと思われている物質を取り除いた食品のことを指す。「グルテン・フリー(gluten-free)」「ラクトース・フリー(lactose-free)」「抗生物質フリー(antibiotic-free)」「ホルモン剤フリー(hormone-free)」「非遺伝子組み換え(non-GMO)」食品などだ。これらはヘルス&ウェルネスの食品分野で大きなトレンドとなっている。市場は急成長しており、グルテン・フリーを謳う食品は2014年、382億ドル市場で前年比14%、2011年比60%近くも増加。「非遺伝子組み換え(non-GMO)」食品市場は2014年、100億ドルを突破し、前年比15%、2011年比50%の増加だ。その物質が科学的に有害だと証明されているわけではないが、フリー・フロムは付加価値を訴求できる売れる言葉として食品メーカーが積極的に使っており、今後もフリー・フロムは注目されるカテゴリーとなっている。


【2014年ドラッグストアのフードカテギリー売上】
-
カテゴリー
売上高($百万)
前年比(%)
平均単価($)
1
 チョコレートキャンディ
$1,867
4.13
1.84
2
 ビール
1,240
-2.44
8.84
3
 炭酸飲料水
1,049
-3.75
2.01
4
 ノンチョコレートキャンディ
935
2.45
1.64
5
 ハードリカー
767
2.04
12.91
6
 ボトルウォーター
654
3.51
1.87
7
 ワイン
653
3.35
7.34
8
 ソルティ・スナック
612
5.12
1.95
9
 スナック(ナッツ)
422
1.56
3.15
10
 栄養ドリンク
358
1.02
2.66
11
 ガム
343
0.50
1.54
12
 ベビー粉・液体ミルク
294
4.35
11.99
13
 クッキー
249
1.06
1.94
14
 缶・びん入り紅茶・コーヒー
238
0.03
1.47
15
 コーヒー
222
-0.72
5.79
16
 コールド・シリアル
191
-6.08
2.57
17
 スナック・バー/グラノラ・バー
188
5.63
2.65
18
 スポーツドリンク
174
1.78
1.56
19
 ボトルジュース
171
-0.91
2.14
20
 クラッカー
128
3.86
1.94
21
 ドライミート・スナック
106
11.75
3.17
22
 その他スナック
91
-0.51
2.47
23
 スープ
85
0.24
1.41
24
 缶ジュース
48
6.38
0.94
25
 シーフード
42
2.69
1.20
(資料)CDR

 

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