アメリカのドラッグストアを検証し、日本のドラッグストアにあう多彩なプログラムを提案します
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売上げは先月に続いて購買点数を上げる施策を述べてみよう。

1) 便利で喜ばれ、且つ買い上げ点数が上がるセット販売
スポーツ用品のディスカウントチェーンであるスポーツオーソリティでは、色々なスポーツの初心者のために「初めてセット」を用意している。例えばゴルフならば、ゴルフクラブ、ゴルフバッグ、ゴルフボール、ティー、グローブ、シューズ、ボストンバッグなど必要なグッズ一式のセットを、お得価格で販売している。
或るドラッグストアでは、就職シーズンになると、新人オフィスレディーの「ハンドバッグ用の必須アイテム」をコーナー化してセット販売し、初めて社会に出る女性に重宝がられている。
セット販売ではないが、スーパーマーケットのホールフーズマーケットでは、食品庫に必要な必須アイテム25品目のパンフレットを店内に置き、学校を卒業して親元を離れ、新生活を始めた人に案内している。
日本でも、スーパーマーケットでは、冬には鍋料理のセット、夏にはバーベキューセットなどを販売している。こうした必要なモノのセット販売は、買い忘れがない上、お買い得価格になっているため、お客は単品を選ぶよりセット買いをするので、店の購買点数が上がる。

2) インストアクリニックが店舗の購買促進に貢献
最近の米国のドラッグストアやスーパーマーケットでは、クリニックを併設している店舗がある。これを「リテールクリニック」または「インストアクリニック」と呼んでいる。
ドラッグストアでは、ウォルグリーンやCVSが特に力を入れており、併設店が増加している。インストアクリニックは、基本的に軽い病気の診察、健康診断、予防接種がメインで、資格を持つ上級看護師や医師助手が医療行為を行っているケースが多いが、ニューヨークのデュエンリードドラッグストアは、医師を常駐させている。
インストアクリニックは、診察のアポイントを必要としない、診察の待ち時間が少ない、費用が病院に行くより遥かに安いなどの理由で利用者が増加している。診察後はドラッグストアの調剤室で薬が購入出来、とても便利だ。一方ドラッグストアにとっては、インストアクリニックの設置は、診断・治療、薬というヘルスケアのワンストップショッピング機能を提供することで、来店客を増やせ、調査薬やOTCの拡販ができる。さらに利用した患者の4割は、診断に当たった看護師から勧められるビタミン剤や健康食品を購入するので、ドラッグストアの購買点数も上がる。医療費の高騰に悩んでいる日本も、将来インストアクリニックが展開出来るようになるかもしれない。

3) 割引が受けられるメンバーシップカードを作ったその日にまとめ買い
米国のアウトレットに進出している高級百貨店、ニーマンマーカスのアウトレット店「ラストコール」やサックスフィフスのアウトレット店「オフ・フィフス」などでメンバーシップカードを作ると、作ったその日はさらに10%ディスカウントの権利がつく。そのため、メンバーシップカードを作った人は、作ったその日にまとめて購入する。このメンバーシップは、ある期間購買履歴がないと消失する。消費者からすると、また新規にメンバーカードを作れば又新たにその特典が受けられるので、その日はまとめ買いの絶好のチャンスとなる。
日本の某大手スーパーマーケットも顧客に「お好きな1日に何回でも使えるクーポン券」を発行している。「5%安くなるなら、まとめて今日買ってしまう」という気持ちが働き、顧客の購買点数が上がる。

4) お得な価格で周辺商品を提供してプラスαの販売
レストランでは、ランチタイムなどにメインメニューを注文したお客に、サラダなどのサイドメニューやドリンク、デザートを割引価格で提供する店舗が多い。紳士服の店でも、背広を購入すると、ネクタイやワイシャツを割引価格で購入出来る店があるし、ゴルフショップでも、ゴルフクラブを購入すると、手袋やボールが割引で購入できる店がある。
これらのプログラムは、お客の衝動性を高め、購入に結びつく率が高い。一つの買い物をすると人々の心理は買い物モードに入っており、仕掛け方によってはさらに購入してくれる。そのモードを上手に利用すると、買い上げ点数が上がっていく。

5) ウィッシュリストは多彩な商品を販売するチャンス
ウィッシュリストとは、辞書で調べると「願いごとのリスト」と出てくる。小売店でウィッシュリストというと、クリスマスや誕生日などに、祝われる本人の欲しい物のリストを意味する。
トイザらスでは、赤ちゃんの誕生日のウィッシュリストを作り、店舗へ持ってくることを奨励している。ウィッシュリストを提出するとクーポン券がもらえる。誕生祝いを贈りたい人は、お店のネットでリストを見て贈り物を決める。もらう側としては、欲しい物をダブルことなくもらえるし、贈る側としては、品物を探す苦労をしないで、喜ばれるものを贈ることになるので、非常に合理的な方法だ。店舗も、一人のベビーの誕生日のために色々なものを販売でき、買い上げ点数が増加して売り上げが上がる。結婚するカップルのウィシュリストは勿論常識となっているから、どの百貨店もギフトレジストリーコーナーを店舗とネット両方に作って力を入れている。

6) 購買希望品リスト、鉛筆、巻尺を入口に用意し、購買ムードを上げるイケア
ファーニチャーストアのイケアは、店の入り口にブランクの購買希望品リスト、鉛筆、巻尺を用意している。購買希望品リストはお客が買い忘れがないように、巻尺は自宅の設置場所に家具のサイズが合うかどうかを確かめるために置いている。人々はこれらを持つと、購入しようという意識が高まった状態で買い物行動に向かうため、購買点数が上がっていく。

7) ソリューション陳列で必要な商品のまとめ買いを促す
ソリューション陳列は別名プロジェクト陳列ともいう手法で、「素敵なあなたを作るビューティーケア」「風邪を1秒でも早く治す方法」「花粉症対策」などのソリューション(問題解決)型の陳列のことだ。例えば、「風邪を1秒でも早く治す」ためには、風邪薬、うがい液、滋養強壮剤、ビタミンC、マスクなどが必要になる。風邪のシーズンになると、こうした商品を集めて「9ドル99セント風邪対策コーナー」を作るドラッグストアもよく目にする。
糖尿病の患者は、買い上げ金額が普通の顧客の3倍になるという調査結果を持つウォルグリーンでは、糖尿病ケアコーナーを設置。検査キット、針、スキンクリーム、健康食品、甘みを抑えたキャンディー、ソックスなど、必要な商品がそのコーナーで揃うようにしている。
このように、それぞれの問題を解決するための各種商品を揃え、効果的な使用方法と生活の注意点をPOPやカウンセリングで伝達する売り場展開が増加している。お客は自分の抱えている問題解決をワンストップでショッピング出来るので便利だし、お店にとってはまとめ買いを促進できる利点がある。

8) 関連陳列販売を強化するスーパーマーケット、セーフウエイ
多忙な現代人は自分が必要とする商品が何か、頭の中できちんと整理できているわけでない。またシニアは、家を出る時は買うものを決めていても、記憶力の退化により買い忘れが出てくる。そのような時、関連陳列は必要なものを思いださせてくれるので非常に助かるし、店にとっても、もう一品の購買により買い上げ点数が上がる。また関連購買をする場合、お客は往々にして価格志向から外れており、関連付けによる衝動買いを増やすということは、店舗に大きな利益をもたらす。
米国のスーパーマーケットのセーフウエイは、関連陳列をする場合は「顧客から見て関連性が分かること」「関連商品の単価は5ドル以内」「粗利益率が高い商品」「定番価格での販売」「主役商品を隠さない小型パッケージや陳列」を基本としている。また、商品を陳列出来ない場合は、POPを使っている。例えば通常棚の清涼飲料水売り場で、氷を関連付けして販売したい場合、「氷をお忘れなく!」というペンギンが氷を勧めているイラストを付けたPOPで訴求している。



 

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