アメリカのドラッグストアを検証し、日本のドラッグストアにあう多彩なプログラムを提案します
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アマゾンを始めとするネット販売の成長は著しく、アマゾンの売上げは企業全体で480億ドルで、米国における売上げはついに小売業トップ10に入った。そして5年後にはトップ5に入ると予測されている。またアマゾンの日本における2012年の売上げは7300億円で、ネット通販では日本一だ。このように急成長するネット販売に対抗するために、米国小売業がロイヤルカスタマー創りに励んでいる姿を紹介しよう。
 
1) ロイヤルカスタマープログラム
米国の小売業の殆どがロイヤルカスタマーをロイヤリストと呼び、ロイヤリティーカードを発行している。例えば百貨店ブルーミングデールは「Loyallist」というプログラムを組んでいるが、その特徴は @ブルーミングデールの店舗やネットでの買い物では1ドルにつき1ポイント Aブルーミングデールカード(クレジットカード)を利用しての買い物は1ドルにつき3ポイント B化粧品やフレグランスの買い物はダブルポイント Cセールの種類によって2倍〜3倍ポイントが付く。そして5000ポイントにつき25ドルのリワードカード(6ヶ月間有効の買い物券)を提供している。またアメリカンエクスプレスと組んで、ブルーミングデール以外での買い物にもポイントが付くプログラムになっている。ちなみに、ロイヤリティプログラムは米国のトップ10社の内8社が実施しており、ウォルマートのみが実施していない。トップ10小売業で最もロイヤリティプログラムの歴史があるのがスーパーマーケット・クローガーの15年間と、ドラッグストアではCVSの12年間だ。米国のロイヤルティプログラムのメンバー数は約21億人で、2000年の10億人から現在そのは2倍強になり、人口一人当たり7枚程度持っていることになる。企業別にみてみると、ドラッグストア第二位のCVSが66百万人で全米最大だ。ウォルグリーンも昨年9月から導入し、すでに5千万人近いメンバーを集めている。
日本の場合、あるドラッグストアでは顧客に公平を提供したいという考えから「より良いお客をより大事に」というポイントプログラムになっている。ポイントをどの会員にも同じように提供するのでなく、前月の購入金額に応じて当月のポイント還元率が変わるという制度だ。売上げ構成比でみてみると、最上級のゴールド会員は10%、シルバー会員が25%、そしてブロンズ会員が40%で合計75%になる。会員数で見てみるとこの三つの会員は25%を占めている。
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ゴールド会員
シルバー会員
ブロンズ会員
一般会員
前月の買い物額
20,000円以上
10,000円以上
5,000円以上
5,000円未満
当月のポイント
5倍
3倍
2倍
105円(税込)に付き1ポイント


ゴールド会員になる人の特徴は、ポイントが多くもらえるからゴールド会員になるというのでなく、この企業のファン客が多く、この制度はファン客を維持するのに大変役立っている。企業によっては、月間購入金額と年間購入金額の両方でランク分けしてプログラムを展開しているところもある。

2) クーポン
米国の消費材メーカーは今、色々なセールスプロモーションを実施している。その中でも消費者クーポンは相変わらず人気があって年間80億枚程度使用され、消費者にとって50億ドル弱の節約につながっている。「90%の消費者は過去6ヶ月にクーポン使用を経験」しており、「多くの消費者はショッピングをするときは必ずクーポンを使用する」と述べている。そのため、97%の企業が「クーポンプロモーション」を実施している。
a) クーポン販促の原則
彼らがクーポン販促をする場合、下記を原則としている。
イ) 1クーポン1企画
クーポンはシンプルがベストで、一つのクーポンに色々な企画を入れると顧客にとって分かりにくい。そのため1クーポン1企画が望ましい。


ロ) 有効期限を入れること

有効期限を入れると顧客の関心が高くなるが、入っていないといつでも使える気分になり関心が弱まる
ハ) 陳列場所設置クーポンの増加
クーポン対象の商品のそばにクーポン券器具を設置すると、購入を迷っていた顧客の後押しをして購入に結び付く。またクーポンが売り場に設置されていると、お買得のイメージを与え、売上げが向上する。
b) クーポンの種類
イ) 増加するWEBクーポン
新聞をとらない人の増加とインターネットの普及により、紙媒体クーポンからウエブクーポンへのシフトが進んでいる。「よりお得な情報はウエブで」とチラシに掲載してWEBに誘導している。WEBクーポンのメリットは、印刷代がかからず且つ配送コストも安いという低コストと、曜日・時間も自由に選べて瞬時に発行できること、そして顧客情報の獲得だ。WEBクーポンの場合、メールアドレス・名前・年齢などを入れないとクーポンを利用できないケースが多々ある。こうして集めた顧客情報により、ピンポイントで各顧客の求めている商品やサービスを提供出来ることでデジタルクーポンの活躍の場が広がっている。
ロ) メールイン・クーポン
メールイン・クーポン販促とは、ディスカウントを受けるために購入証明書(レシートなど)を指定場所に送ってチェックでもらう方法だ。
1) 販促小冊子によるメールイン
販促会社が中心になり、メーカー及び小売業が協力して実施される販促だ。販促クーポンをまとめた小冊子を店舗に設置し、その小冊子にある商品を期間内に購入し、レシートなどの証明書をまとめて指定場所に送るとディスカウントした金額総計のチェックが自宅へ送られてくる。例えばその小冊子に350ドルバックと書いてある場合、対象商品をすべて購入した場合の計算になるが、消費者に訴えるインパクトは大きい。
2)通常メールイン
シーバスリーガルのスコッチウィスキー、ビーフィーターやシーグラムのジンなど6種類のハードリカー750mlビン以上を3本購入すると15ドルが戻ってくる「Save $15 by Mail」キャンペーンを実施している。これは自分の名前、住所そして商品のUPCコード番号を書き込む指定用紙にオリジナルの領収書を添付して指定されたリベートセンターに送る仕掛けだ。これらの商品の陳列場所には15ドルバックの文字が躍り消費者の購買意欲をかき立てている。このような郵送(メールイン)による販促には二つのメリットがある。POPでの価格訴求により購買促進が進むこと、そして販促費用が意外と少なくて済むことだ。例えばひげ剃りが対象商品の場合、3ドルディスカウントをチラシと売場のPOPの両方で訴求できるため、消費者は思わず衝動購買をする。しかし家に帰って所定の用紙に書き込みレシートを添付して送るというのは結構面倒なためそれをしない人が多数いる。そのため、売れた商品全部がディスカウントされるのと違って販促コストを節約できる。
ハ) その日1日限定のクーポン券
米国のアウトレットに進出しているニーマンマーカスのアウトレット店「ラストコール」、サックスフィフスのアウトレット店「オフ・フィフス」などで、メンバーシップ券を作ると、作ったその日はさらに10%のディスカウントの権利がつく。そのため、作ったその日にまとめて購入する。このメンバーシップはある期間購買履歴がないと消失する。消費者からすると、新たに又メンバーに加入すればよい分、その日はまとめ買いの絶好のチャンスだ。日本の大手スーパーマーケットも顧客に「お好きな1日に何回でも使えるクーポン券」を発行している。「5%安くなるなら、まとめて今日買ってしまう」という気持ちが働き、顧客の購買点数が上がる。大人気のコーチの店では、その日のみ有効のクーポン券を比較的暇な日に手配りして衝動購買を喚起している。
ニ) アフターホリデーセールクーポン
クリスマスセールのような大きなイベントの後は、毎年小売店の売上げががたっと落ちる。それを防ぐために、メイシーズやブルーミングデールなどの百貨店、ラルフローレンやH&M等の専門店では、12月25日から2週間程度有効なクーポン券を配布して暇な時期の来店促進と売上促進を図っている。アウトレットでもこの時期は安くされた商品を更にディスカウントをするクーポンをネットで提供しており、ブランド店の売値の20%程度で購入できる。日常必需品を売るドラッグストアやスーパーマーケットも、ホワイトセールと呼んで、多くの商品がクーポン活用のディスカウント価格で販売されている。

 

 

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