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Excell-K ドラッグストア研究会

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1) 業態全体
カナダを含む北米のドラッグストアトータルでは5.5%の成長(3349億ドル)を記録。チェーンドラッグは5.7%の成長(2518億ドル)で、売上げ構成比で約75%、店舗数構成比で56%であった。チェーンドラッグ既存店舗の売上げは前年比3.5%成長。店舗当たりの売上げを見てみると、チェーンドラッグは980万ドルで前年より40万ドル減少。チェーンドラッグの店舗サイズは309坪で前年より1坪減少、大型化に歯止めがかかっていることが要因だ。チェーンドラッグの堅調ぶりは2012年も好調を維持できそうだ。それには三つの要因がある。一つはドラッグの売上げの2/3を占める調剤薬が不景気でも影響されにくいことと、ジェネリック薬の売上げアップにより利益を確保できること。二つ目は便利な立地の便利な買物機能提供が、近場の買物志向客をひきつけたこと。三つ目は景気に左右されにくい食品にカテゴリーを強化したことだ。現在チェーンドラッグの立地戦略に大きな変化が起きており、郊外又は超郊外から街中へシフトしている。
一方独立ドラッグ(10店舗未満の企業)は、不況、調剤利益率の減少、大手小売業との競争激化という1・2・3パンチ食らいながらも、5.1%の成長と大健闘した。平均的な独立ドラッグの売上は430万ドルで、そのうち92%は調剤薬であげており、調剤は平均1日205枚だ。独立ドラッグの58%が予防接種、76%が配達、69%が介護機器、50%が血圧測定を実施。独立ドラッグの50%以上の店は人口2万人以下で、ナショナルチェーンが興味を持たない地域で展開している。この独立ドラッグの成長には卸店が大きく貢献している。例えば、全米No.1ファーマシー卸のマッケソン社、カーディナルヘルス社そしてアメリソースバーゲン社はそれぞれのボランタリーチェーンを組織化し、マネージドケアに関して様々なサービスの提供、保険会社からのより良い還付金率、そして大手ドラッグチェーンが患者に提供するあらゆるプログラム(フロントエンドの品揃え、疾病管理プログラム等)を提供している。
【2011年度北米(米国&カナダ)のドラッグストア売り上げ実績】
項目
実績
対前年度
チェーンドラッグ売上げ
2518億ドル
+5.7%
独立店ドラッグ売上げ
831億ドル
+5.1%
ドラッグストアトータル売上げ
3349億ドル
+5.5%
チェーンドラッグ売上げシェア
75.2%
+0.1ポイント
独立店ドラッグ売上げシェア
24.8%
‐0.1ポイント
チェーンドラッグ店舗当り売上げ金額
9.8百万ドル
▲0.4百万ドル
独立ドラッグ店舗当り売上げ金額
4.3百万ドル
+0.3百万ドル
チェーンドラッグ平均坪当り売上げ金額
28908ドル
+72ドル
チェーンドラッグ既存店売上げ伸張率
3.5%
+0.9ポイント
チェーンドラッグ税引き後純利益率
1.4%
0.0ポイント
資料:CDR

店舗数で見ると、独立ドラッグは133店舗減少した。ウォルグリーンやCVSの出店戦略も控え目になり、且つ他のドラッグストアの出店が非常に少なかった結果、チェーンドラッグはわずか32店舗の増加で、トータルドラッグストアの店舗数では101店舗減少した。

【2011年度北米ドラッグストアの店舗数】
項目
実績
対2010年度
チェーンドラッグ店舗数
24613店舗
+32店舗
独立店ドラッグ店舗数
19576店舗
-133店舗
ドラッグストア店舗数トータル
44189店舗
-101店舗
チェーンドラッグ店舗数シェア
55.7%
+0.2
独立店ドラッグ店舗数シェア
44.3%
-0.2
チェーンドラッグ平均売り場面積
308坪
-1坪

2)ドラッグストアのランキング
2011年度の米国ドラッグストアランキング(下記)をみてみるとCVSはPBMのケアマーク社を買収して企業トータルでは最大だが、ドラッグストアビジネスのみでいうとウォルグリーンが722億ドルで一位の座を守った。トップ3以外のチェーンドラッグ(卸のボランタリーチェーンは除く)は規模が極端に小さくなっているが、これは中小規模でも顧客を大切にすれば勝ち残れることを証明している。またヘルスケア卸が展開するボランタリーチェーンのリーダー、グッドネイバーフッドファーマシー、ヘルスマートがトップ10に入り活躍している。独立ドラッグの立て直しを卸が主導して行ったが、日本でも参考になる例だ。

a)2011年度北米ドラッグストアトップ25ランキング

【2011年度北米ドラッグストアの店舗数】
項目
実績
対2010年度
チェーンドラッグ店舗数
24613店舗
+32店舗
独立店ドラッグ店舗数
19576店舗
-133店舗
ドラッグストア店舗数トータル
44189店舗
-101店舗
チェーンドラッグ店舗数シェア
55.7%
+0.2
独立店ドラッグ店舗数シェア
44.3%
-0.2
チェーンドラッグ平均売り場面積
308坪
-1坪

【2011年度北米ドラッグストアの店舗数】
企業名
売上げ ($)
前年比(%)
店舗数
前年比
1) Walgreen
721.8億
+7.1
7840
+143
2) CVS Caremark
596.0億
+3.9
7357
+175
3) Rite Aid
261.2億
+3.6
4659
▲55
4) Leader (卸カーディナルヘルスのVC)
159.0億
-
6380
-
5) Shoppers Drug Mart (Canada)
105.3億
+2.6
1257
+16
6) Katz Group (Canada)
87.0億
+1.4
420
▲1380
7) Good Neighborhood Pharmacy (卸アメリソースバーゲンのVC)

82.2億

-
3667
-
8) Health Mart (卸マッケソンのVC)
73.6億
+5.3
847
+157
9) Jean Coutu(Canada)
38.1億
+3.9
399
+19
10) London Drugs(Canada)
22.3億
+1.5
74
-
11) Medicine Shoppe Int’l
19.0億
▲9.5
847
▲36
12) Uniprix (Canada)
18.4億
+1.1
387
+8
13) Pharmasave
14.7億
+1.4
443
+14
14) Marc Glassman
13.2億
+7.6
62
+1
15) USA Drug
10.8億
+3.5
151
-
16) Kinney Drugs
810百万
2.8
91
+1
17) Kerr Drug
668百万
3.5
90
-
18) Discount Drug Mart
557百万
+3.9
70
-
19) Lawtons Drugs(Canada)
428百万
+1.1
79
-
20) Bartell Drug
398百万
+0.1
58
▲1
21) Care Pharmacy Care
343百万
+34.0
82
+29
22) McKesson Canada
331百万
+1.2
626
-
23) Thrifty White Stores Thrifty
331百万
+4.1
87
+1
24) Navaro
328百万
+2.5
31
+2
25) SavMor Franchaising
316百万
+3.5
75
-
26) Peoples Drug Mart
277百万
+1.6
46
+2
27) Hy-Vee
250百万
+3.5
28
+4
資料:CDR

b)2011年度大手チェーンドラッグ4社実績

【2011年度北米ドラッグストアの店舗数】
企業名
売上高
(vs. 2010)
純利益高
(vs. 2010)
粗利益率
(vs. 2010)
ROI
(vs. 2010)
ドラッグ
店舗数
CVS Caremark
 (11年12月31日)
$107100百万
(+11.8%)
$3492百万
(+2.0%)
19.2%
(▲1.9ホポイント)
9.2%
(+0.1ポイント)
7357店
(+131店)
Walgreen
 (11年8月31日)
$72184百万
(+7.1%)
$2714百万
(+29.8%)
28.4%
(+0.2ポイント)
18.3%
(+3.8ポイント)
7761店
(+185店)
Rite Aid
 (12年3月12日)
$26019百万
(+3.2%)
NA
NA
-
4667店
(▲47店)
Shoppers Drug Mart
 (11年12月31日)
$10459百万
(+2.6%)
$614百万
(3.7%)
NA
14.4%
(0.0ポイント)
1257店
(+16店)

3)チェーンドラッグの商品動向
2011年度の大きな特徴はフロントエンドの売上げが上っていることだ。3年前にはフロントエンドの売上げ構成比は28.2%のシェアだったが、現在は35.5%と上がり、いずれ40%に拡大するだろう。ここ数年フロントエンドが構成比を高めているのは、調剤薬の粗利益率(20%前後)の減少を補うため、フロントエンドに力を入れた結果だ。OTC&ヘルスケア、パーソナルケア、そしてコスメティクス及びフレグランスも売上を伸ばしたが、一番大きかったのはフードである。このフードは10.2%でフロントエンドでは11.1%のOTCについで第二位の売上部門だが、いずれ追い抜くのは間違いない。CVSドラッグではフード売場を拡大したアーバンクラスター型店舗を増加している。今年末までに500店舗までに広げるが、食品を購入する場所が少ないフードデザート(食の砂漠化)状態になっている都会で、食品を強化したのが始まりだ。結果は非常に好調で、アーバンクラスター型店舗のCVSは売上で8%、利益で9%拡大している。ウォルグリーンもヘルス&デイリーリビングフォーマット店舗(フードオアシス店とも呼ぶ)をマンハッタン、シカゴ市内、ラスベガス、サンフランシスコなど都会に集中的に出店している。生鮮食品、ベーカリー、加工食品、寿司バー、ジュースバー、バリスタを配置したコーヒーバー、700種類のワインを品揃えしたワインリカーショップ、ミルクシェークを提供するウォルグリーンクラシックスタンド(90年前にウォルグリーンのソーダファウンテンコーナーで開発された)が設置されている。そして化粧品コーナーではルックブティックコンセプトのもと、高級ラインの化粧品、スキンケア、フレグランスそしてネイルバー、アイブローバー、美容室も設けられ、またバーチャルなメイキャップ機器が設置され各種化粧品を使用した場合の自分の姿が分かる。この店舗を12年末までに500店舗にするが、食品売り場の面積構成比は40%になる。ライトエイドはウエルネスストアコンセプトを導入し、数多くのオーガニック商品、グルテンフリー商品を含んだヘルス&ウエルネス商品、ホメオパシー商品、パーソナルケア商品、介護商品、ライトフィットネス機器、ペットビタミンが品揃え。所得が低い地域にはバリューストアコンセプトで、品揃えを絞り徹底的に低価格商品を提供。シアトルのローカルチェーンであるバーテルドラッグでは顧客の満足を高めるために、売場を @フレッシュビューティー Aアーバンマーケット Bスイーツ&スナックス Cウエルネスコートヤード Dクリエイティブプリントスタジオの5つに分けている。フレッシュビューティーコーナーでは、ナチュラルやオーガニックの商品を強化し、売場の雰囲気を良くするために、照明効果を高め高級な椅子を配置してお客がサンプルを試せるようにしている。アーバンマーケットコーナーではワシントン州のワイン、ナッツ、お菓子、コーヒーやティーに代表されるように、地元で採れたり生産された商品を積極的に扱って人々の「Shop Local」意識に訴求している。1930年頃の大恐慌のとき、地元の企業に勢いがあってその従業員が自分の店で購入してくれたことから、地元の企業や農家の商品を積極的に販売しようというその当時からの伝統だ。調剤室の隣のウエルネスコートヤードではサプリメントや健康ドリンクが豊富に品揃えされている。

【2011年度チェーンドラッグストア商品構成】
部門
売上高($億)
構成比(%)
調剤薬
1621.7
64.4
OTC&ヘルスケア
279.5
11.1
コンビニエンスフード
256.9
10.2
パーソナルケア
148.6
5.9
コスメティック&フレグランス
80.6
3.2
消耗雑貨
62.9
2.5
ジェネラルマーチャンダイズ
52.9
2.1
事務・学校用品
15.1
0.6
合計
2518.2
100.0
資料:Racher Press research

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