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東日本大震災

3月11日の東日本大震災後1ヶ月間で「頼りになったお店」として、弊社で東日本の人々に消費者調査を実施した。1位はスーパーマーケット、2位はコンビニエンスストアであったが、やはり食品を主に販売する業態の強みが浮き彫りになった。興味を引くのは,ドラッグストアが女性の間で2位になったことだ。水、電池、カイロなどの生活用品を購入するのに役立ったのであろう。

 

【大震災後1ヶ月間で頼りになったお店】
業態
全体 (%)
女性 (%)
男性 (%)
スーパー
51.9
53.8
50.0
コンビニエンスストア
17.6
15.8
19.3
ドラッグストア
16.3
18.7
13.9
ホームセンター
14.2
11.7
16.8
日本の消費者の間に需要変化が生じており、小売業もその変化に対応している。
その変化をキーワード「A・B・C・D・E・F・G」にまとめてみた。


a) 消費者の変化結婚式
イ)今年初めの焼肉屋のユッケによる食中毒問題、続く原子力発電所事故によるセシウム問題などで、人々の「安心・安全」を重視する気持ちが強まり、食品などを購入するときに産地をチェックする人が消費者の73%に上がっている。安全な野菜を求めるニーズを反映して、ホームセンターでは家庭菜園用に野菜苗の市場が伸びており、2007年対比で161%伸びている。
ロ) 勢いづく「婚活」
震災で生活に不安を感じた人々の間で結婚願望が高まっている。20〜30歳代の未婚者のうち、将来結婚したいと考えている人の割合は男性で83%、女性は90%。ヤフーが運営する結婚仲介サイト「ヤフーお見合い」の登録者は震災直後から急増し、4〜6月は前年同月比で10%アップしている。
ハ) 小売業の対応
自社の安全基準をしっかり確立し、被災地に対する消費者の「応援消費」意識に応えていく視点が必要。


a) 消費者の変化
イ) 備蓄の為に1世帯1万円の予算化防災用品
人々は震災に備えて家庭内に必要な商品を備蓄する大切さに再度気が付いた。そのための予算として1世帯1万円を用意している。この備蓄需要に応えるために必要商品を早く消費者に知らせ、1万円の予算を獲得する必要がある。
ロ) 地元の店舗で買い物する人の増加
震災の時店を開け続けた地元小売店に対する高い信頼度(ガソリンスタンドはガソリン不足にもかかわらず常連客にガソリンを供給し続ける努力をした)
ハ) 作り置きをする消費者が増えて漬物材料の販売金額は前年比6%アップ、資生堂の水やお湯が不要な「ドライシャンプー」がヒット、ポケタブルシューズ、「震災時帰宅支援マップ首都圏版」「サバイバルノウハウ本」の人気
b) 小売業の対応
イ) 自分自身による「3日間のサバイバル」がキーワード
・消費者にサバイバル必要な「具体的なアイテム」提案し、「必要量」を知らせる

【災時必需品リスト】(例)
防災用品 ・携帯ラジオ ・懐中電灯 ・ヘルメット ・防災ずきん ・ロープ
・非常用のトイレ ・手動の携帯充電器
貴重品・身分証明 ・預金 ・通帳や有価証券の写し・ 健康保険証の写し ・認印 ・小銭も必要
食料品関係 ・飲料水(1人最低1日3リットル) ・乾パンやクラッカー ・レトルト食品
・缶詰(缶切り・栓抜きも忘れずに) ・粉ミルク、哺乳瓶(赤ちゃんがいる家庭は必需品)
衣類関係 ・下着(家族分) ・衣類(長袖も忘れずに) ・雨具・タオル
医療用品 ・ばんそうこう ・包帯、ガーゼ ・消毒薬 ・常備薬 ・鎮痛剤、胃腸薬等
・紙おむつ
その他 ・ティッシュペーパー ・ウエットティッシュ ・生理用品 ・軍手
・マッチ、ライター ・洗面具 ・ローソク ・スリッパ(スニーカー)
・筆記用具とメモ用紙 ・軍手 ・ポリ袋 ・予備の眼鏡(衛生不安からコンタクトは難あり)
倉庫等に準備してあると便利 ・卓上コンロ(七輪) ・のこぎりやバールなどの工具 ・ポリタンクやバケツ
(注1) 子供や高齢者・持病のある方など、ご家庭の事情に応じて異なります。
(注2) 全てを持ち出すのは困難。すぐに持ち出すもの(1次持出し品)と、その後の避難生活用に備蓄したり落ち着いてから取りに来られるものは分けて考える。

ロ)「商品をどう備蓄し、節電しながらどう生活するか」の視点を持つ消費者が増加しているので、非常時の備蓄需要、節電下での冷蔵保存に求められるジャストサイズ重要を作り出していく視点が必要


a) 消費者の変化
必要なモノだけを購入したいという意識と、自粛・萎縮からの脱却意識が混じり合っている中で、消費者は今まで以上にメリハリをつけた消費へ。
b) 小売業の対応
イ) 財布のひもが固くなっている消費者の志向に対応するために、低価格商品の継続供給
ロ)「少しだけ贅沢気分」の創出と節約消費の取り込み
ハ) 理容・美容電気器具への支出(家庭ですることによる節約)、健康保持用摂取品など健康美容への支出(健康維持による節約)や、菓子・飲料・酒類などの嗜好品の欲求も高まる


節電下では、勤務時間や勤務曜日のシフトが行われている。サマータイム就業(勤務時間8:00~16:00)の実施による朝活やアフター4市場、ウイークデー休日市場などの新たなマーケットが生まれた。
a) 消費者の変化
イ) 家族・地域との絆づくり
サマータイム実施に伴い、午後4時の終業後途中で飲み屋などに寄らずに家に帰る人が増える。家族との時間や地域活動に時間を使う人増加し、家族や地域との絆が強まっている。面白いことにコンドームの売れ行き好調。
ロ)「家庭での夕食」「近所の人とのパーティー」「家飲み」などが増加し、酒やおつまみ 類が好調。世の中全体の時間・曜日の概念が非常に希薄になる中で、時間・曜日の使い分けをサポートする視点が必要。
ハ)「朝活」(朝の勉強会・運動・趣味)など朝型のライフスタイルに関心を寄せる人が増えるなか、朝食メニューや、それを楽しむ場所(ウチ・ソト)が多彩に。
b) 小売業の対応
イ) サマータイムに合わせて店の営業
@「夜割」を導入するコンビニエンスストア
ファミリーマートは9月に17:00〜22:00の間おでん及び惣菜などを10円引きし、割引前より売り上げ50%アップ。セブンイレブンは6月に惣菜の夜割を実施したところ、販売数量が前年同期比より30%アップ。8月下旬から18:00〜22:00間の「夜得クーポン」(食品・酒類等30品目対象)を発行して大好評。
ロ) ウイークデー休日に合わせた店の営業
ハ) 惣菜の充実(節電及び家の中に熱がこもるため、家での料理を避ける)
ニ) 簡単な料理メニューの提供
・シリアル + バナナ + 牛乳


ECO エコa) 消費者の変化
節電しないのは罪悪という意識が消費者に蔓延し、クーラーを使わず室内で熱中症になる人も増加した。節電しながらの暑さ・寒さ対策の需要が増加。また帰省する人や子供の増加、避暑地へ行く人が増加した。また在宅勤務スタイルが増加した。
イ) NHKの「ためしてがってん」で「熱中症対策に牛乳が最適」と報道されてから、牛乳の売れ行き好調。節電意識から、電気のべープマットでなく電池式べープマット、蚊取り線香やハエ取り紙の売れ行きが好調。電気を使う掃除機をできるだけ使用しないことで箒の使用が増加したし、花王の「クイックルワイパー」が今夏前年同期比15%増。クーラーの使用を最小限に抑える生活のため、天ぷらなどはスーパーの惣菜を購入。エアコン使用を控えることによる雑菌の繁殖を恐れ、台所用漂白剤「キッチン泡ハイター」6月の売上げは前年の3倍。冷却保冷剤は商品供給間に合わず。小型扇風機、手動式かき氷機販売好調。ミズノの緑のカーテン(4〜5月でゴーヤーの苗が前年同期の1.8倍、へちまは3倍の売れ行き。扇風機やサーキュレーターは4〜5月で前年同期の5.7倍、LEDは1.5倍。ワコールの「部屋テコ」は3〜5月で前年同期の2.2倍。接触冷感医療「アイスタッチ」は6月前半前年同期比5倍以上の販売。自民党小池百合子氏が「現在使用中の電球や蛍光灯をLEDに変えるだけで原発54基のうち18基を減らせる」と発言し、これを活用したPOPを貼付した店のLED販売好調。
ロ) 好調なネット通販
震災前より成長率の高い楽天。店頭で品切れになったミネラルウォーターを求めてネット通販に殺到したが、その顧客がリピータへ。
b) 小売業の対応
イ) 節電する商品の品揃え充実
ロ) 熱中症、食中毒、寒さ対策商品の品揃え充実
ハ) 「ご存知ですか?」POPの活用
ニ) インターネットの活用強化

【小売業が夏の商戦で重視したことは】
接客サービスの強化
53%
新商品・サービスの投入
37%
インターネットの活用強化
30%
震災復興支援になる販促企画
27%


a) 消費者の変化
同じ日本人として「みんな友達」意識が日本中に芽生え、東北の人たちを応援する気持ちが高まる。友達
イ) 応援消費(被災地の商品及び活動=メードイン東北)の増加
東北物産展が前年比4倍の売り上げ。シャツの鎌倉が東北で製造したことを示すタグを付けた衣料は2ヶ月で見込み2倍の10万着販売。日本酒「一ノ蔵」(宮城県)の出荷量は前年比50%増で生産追いつかず。東北を応援・企画する小売業に対し、「好感を持ったので出来るだけその企業から購入した」という人が73%もいる。
ロ) 活発なボランティア活動
「ボランティアと平泉中尊寺見学パッケージバスツアー」は大盛況
ハ)連帯欲求の増加
(1)交流サイトSNSの会員の増加
世界で6億人会員がいるというフェイスブック(実名が原則)への日本人の登録
増加(4百万人)
ニ)「マルモのおきて」(日曜日夜9時放送のホームドラマ)
独身サラリーマンが、亡くなった親友の子供たちを引き取って育てるという家族や人情をテーマにしたストーリーが人気。番組の最後に流れる「マル・マル・モリ・モリ」が大ヒット。
b) 小売業の対応
イ)被災地商品の取り扱い(75%の消費者が被災地商品を出来るだけ購入したい意向)
ロ)被災地応援キャンペーンの展開。



元気
a) 消費者の変化
イ) 元気をもらえる祭りや花火大会など盛況
大震災で日本中が元気を失くしてしまった。さらに、難しい放射能問題や予測される大地震、そして経済不振と政治の混乱が人々を不安に陥れている。そんな中で人々は明るい話題や事柄を求めている。そのため、各地で行われる祭りや花火大会など人の賑わいが著しい。

 

ロ) なでしこジャパン
世界一になった女子サッカーなでしこジャパンの国内試合には2万人以上の観客が集まった(今までは500人程度)。またオリンピック予選の女子サッカーのテレビ視聴率は25~35%という非常に高い視聴率。これは単に日本一になったからというだけでなく、そのあきらめない姿に感銘した人々が彼女らから元気をもらいに行っているのだ。
b) 小売業の対応
人々は気持ちが暗くなる店を避ける傾向がある。青森の某ドラッグストアでは明るい照明の店と暗い店では売り上げが倍も違うと述べていた。
イ) 元気で明るい接客
ロ) 活気のある店づくり
ハ) 明るい照明(節電のため鏡の多様)


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